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先人への尊敬の念を胸に 十代で挑んだ若き才能

崎 楓真(京都 吉兆 嵐山本店 料理人)

INTERVIEW 2018.05.04

RED U-35史上初となる10代のファイナリストとして注目された崎楓真氏は、「京都吉兆嵐山本店」の料理人として2年目。2018年にようやく成人式を迎えたばかりの若き料理人である。高校生のころから料理コンクールに参加していた崎氏にとって「RED U-35」は目標のひとつだった。憧れの舞台で崎氏がつかんだものとはなんだったのか……。未完成ながらも、類い稀なる感性と探究心で、将来を嘱望される若き料理人が描く未来図に迫った。

 

 

居酒屋を営む父の姿を見て、やがては料理人になることを夢見た崎楓真氏は、三重県立相可高等学校の食物調理科時代から数々の料理コンクールにチャレンジしてきた。同校の調理クラブが運営するレストラン「まごの店」は、日本テレビ系列で放映されたテレビドラマ『高校生レストラン』のモデルとしても知られている。そんな環境のなか、試行錯誤を重ねて料理を創造する面白さを知った崎氏にとって、RED U-35は憧れの存在だったと言う。

 

「RED U-35は、10代のうちに挑戦すべき目標の一つでした。そこでファイナリストに残れたことは誇りに思いますが、同時に悔しさも感じています。出場すること自体、先輩のサポートがなければ難しかったですし、ほかの挑戦者の方々の素晴らしい仕事を目の当たりにすることで、自分がまだ料理人としてスタートラインにすら立っていなかったことに気づかされました」(崎氏)。

 

料理人歴や力量に勝る先輩料理人に尊敬の念を抱きながらも、真正面から勝負を挑み、自分のもてる力を存分に発揮した結果、見事ゴールドエッグを獲得。その結果に満足しながらも、レッドエッグを手中にできなかった実力不足を実感。自分には何が足りていないのか。レッドエッグになるためには今、何をすべきか……。大会後はそんな自問が続いている。
とはいうものの、崎氏が類まれなる才能をもつ将来有望な料理人であることは誰もが認めるところだろう。それを証明してみせたのは、最終審査において氏が披露した料理「恩恵」だった。

 

“天草の塩”がテーマだと聞かされた崎氏は、真っ先に“塩蒸し”を思い浮かべたが、「ありきたりで、面白みに欠ける」と、調理方法を“塩煮”に変更した。さらに、イメージする塩煮には、上質の魚と肝が必要不可欠だと判断し、社会人になってすぐに出会った寿司職人の方に築地の案内を依頼。底引き網漁でとれる肝の美味しい魚を仕入れた。

 

 

「天草の塩を丹念に味わうと、鉄釜で炊いた煎熬塩と天日干しの天日塩のそれぞれの個性のちがいがはっきりしてきます。どちらも余韻が長く滋味深い味わいなのですが、コクのある釜炊きの塩はお出汁に使い、口に含んでしばらくすると甘みが出てくる天日干しの塩を、スダチの果肉と合わせて、魚などにつけて召し上がっていただくようにしてみました。今現在、自分のもてる力は十分に発揮できたと思います。何年後かにあの時は若かったと振り返ることになるのかもしれませんけど」。

 

料理のことになれば、立て板に水のごとく、理路整然と語る崎氏の姿は、成人式を迎えて間もない料理人とは思えない堂々としたもの。料理人歴は浅いが、料理への深い想いは十二分に伝わってくる。

 

 

「僕は恵まれています。憧れだった“吉兆”で仕事をさせていただけているんですから。料理はもちろんですが、“吉兆”ではたらく先輩方も素晴らしい方々ばかり。やはり料理は人がつくるものだと思います。僕も自分自身を、もっともっと磨いていきたいです」。

己の未熟さを認めながらも、これからが本当のスタートと言い切るその姿勢に迷いはない。

プロフィール

崎 楓真(京都 吉兆 嵐山本店 料理人)

1998年、三重県生まれ。三重県立相可高等学校が運営するレストラン「まごの店」などでの活動をとおして料理への興味を深め、「京都 吉兆 嵐山本店」(京都)へ。2016年3月より現職。

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