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自分の言葉で語れる料理を!

辻芳樹 (学校法人辻料理学館、辻調理師専門学校 理事長・校長)

INTERVIEW 2015.10.13

RED U-35の挑戦者たちに求められる料理人の姿を、辻調理師専門学校理事長・校長の辻芳樹氏が語る。

 

——RED U35は今年で3回目を迎えます。過去2大会を振り返り、今大会、改めてどのような想いで審査に挑まれますか?

 

才能あふれた料理技術者がどこかに潜んでいるんだ、という想いがますます強くなりましたね。我々の熱い想いに応えてくれるハングリーな若者がいるということが、これまでの大会のなかで証明されましたから。今大会でも、審査員と挑戦者とのあいだで、これまで以上に白熱した議論を交わして、もっと深い選考プロセスになればいいですね。

 

——挑戦者たちにどのようなことを期待したいですか?

 

現代の料理人というのは調理場のなかだけでは収まりません。ひと昔前なら、料理を通して技術や創造性を表現できればよかった。しかし、もうそんな時代ではないと思いますね。若い世代の料理人たちには、料理に託した自分の想いや料理のもつ価値観を、自分の言葉で語る力を身につけないといけない。自分の技術はもちろん、自分がどのような料理人なのか、どのようなビジョンをもって取り組んでいるのか。きちんと伝える責任が今の料理人には求められるのだろうと思います。そのためには、つねに料理のことを考えていなければなりませんね。試験前の一夜漬けのように、前日に覚えたような、付け焼き刃的な知識はすぐに見抜かれます。インターネットが普及したことで、実はよくわかっていないのに、言葉面だけつくろえる人たちが増えてきたよう思える今だからこそ、自分の料理哲学を確立する力が求められるのです。その哲学が、本当に自分のものになっていれば、必ずきちんとした言葉で語れるはずですから。

 

——過去の優勝者たちは、どのような点が評価されたか教えてください。

 

杉本くんは、技術力。自分の技術を通して、食材を再表現できる能力がずば抜けていました。しかも、古典的なレシピを中心にすえ、伝統を継承しつつもイノベーションができていたところです。くわえて、それらを自分の言葉ではっきりと説明できていた。料理に対する情熱が凄まじい、料理オタク(笑)のような人物です。一方、吉武くんは、技術とともに類いまれなリーダーシップを持っていました。しかも、審査員全員が納得できる味の料理をつくってきた。実は、これってとても難しいことなんですよね。全員の味覚にぴたっとあうものをつくれた実力はすごいですね。

 

——RED U35にチャレンジしようとする人たちに向けて、メッセージをお願いします。

 

RED U-35の挑戦者たちに望むことは、自分が学んできた流派を超えた自由な発想です。料理人の世界は徒弟制度ですから、その技術や価値観から外れるのは難しいし、とても勇気が必要です。たとえば、日本料理の世界を想像していただければ、わかりやすいでしょう。日本料理の枠組みをしっかり理解しないまま、ただ崩してしまうと、それはもう日本料理ではありませんよね。日本料理の技術だけを用いてイノベーションを起こせる料理人もいますが、他の料理ジャンルの技術を融合させなければ、新しいものを創造することは本当に困難なんです。その意味でも、一度、自分が学んできた枠組みから外れて、新しい発想をする。そして、それをきちんと自分の言葉で説明できること。それがRED-U35にチャレンジする若き世代の料理人たちには求められるのではないでしょうか。

プロフィール

辻芳樹 (学校法人辻料理学館、辻調理師専門学校 理事長・校長)

1964年、大阪府生まれ。1993年に辻調理師専門学校校長、辻調グループ代表に就任する。2000年に開催された「九州・沖縄サミット」にて首脳晩餐会料理を監修。2004年には、内閣官房長官知的財産戦略本部コンテンツ専門調査委員を務めた。

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