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技術は自然の恵みの素晴らしさを引き出すためにある

山本征治 (「日本料理 龍吟」オーナーシェフ)

INTERVIEW 2015.11.16

日本食を世界に発信している「日本料理 龍吟」オーナーシェフの山本征治氏が若き挑戦者たちに期待すること。それは日本の豊かな風土が培った食材との真摯な対話である。

 

——今回はじめて審査員を務められます。この大会をどのようにとらえていらっしゃいますか?

 

10年前に、このような大会があれば出たかったですね(笑)。もし自分が出場していたら、どんなことをしただろうかと想像をめぐらせています。僕が若かったころ、とくに日本では、フレンチ、中華、和食などが一堂に会するコンペティションはありませんでしたから、余計にそう感じます。

 

——ご自身の修業時代に、挫折を経験したことはありますか? また、そんなときどのように考えましたか?

 

挫折を感じたことはありません。もちろん、うまくいかないこともありましたが、そんなときは、自分の力が試されていると考えていました。自分が理想としていることをやっている人がすでにいる、成功している人がいるのに、うまくいかないということは、自分に問題があるということですよね。それを認識して、あとは対処していくだけ。とにかく後悔だけはしたくなかったんです。

 

——RED U-35には、多くの若い世代の料理人がチャレンジします。彼らに期待したいことは何でしょうか?

 

忘れてはいけないのは、美味しいかどうかは食べる人が決めるのであって、自分が決めることではない、ということです。つまり、いくら自分が美味しいと思っても、その想いが相手に届かなければ意味がないのです。100%の力を出しきれたと思っても、相手はそう判断しないかもしれません。“食べる人がいてこその料理”ですから、どうやったら相手の心に伝わる料理になるのかをしっかり考え抜くことが大事です。
そのためには、“料理を私物化しない”ということを肝に命じてほしいのです。昨今、料理人の個性やオリジナリティが声高に叫ばれ、料理が自分を表現する手段と考えられていますが、料理人の使命は、“素材の味を引きだし、その魅力を人に伝えること”にあります。とくに日本は、海と山の恵みが豊富な「素材大国」と言ってもいい土地です。そんな日本の食材を美味しく食べてもらうためにどうすればいいか、食材と対話することが重要なのです。その意味で、料理とは素材が90%、技術が10%だと思います。食材は自然から借りてきた大切なものであり、それをいただいているという感謝の気持ちを忘れてはいけません。自然の恵みの味わいを引き出すためにこそ料理人の技術はあるのです。料理を通して、自分を表現するのではなく、日本の風土の豊かさを世界に向けて伝えることができる、そのような人たちとの出会いを楽しみにしています。

プロフィール

山本征治 (「日本料理 龍吟」オーナーシェフ)

1970年、香川県生まれ。2003年東京・六本木に「日本料理 龍吟」を開店。 「ミシュランガイド 東京・横浜・湘南2012」以来、4年連続でミシュラン三ツ星を獲得。「ザ・ワールド50 ベスト・レストラン 2015」では29位、同アジア版では第4位に選ばれている。2005年より世界各国の研修生を積極的に受け入れている。

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