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“世界”を知り、“世界”に知ってもらうこと

本田直之 (レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役CEO)

INTERVIEW 2016.05.12

「レバレッジ・シリーズ」など、ビジネス書を中心に著書累計250万部を超えるベストセラー作家としても知られる実業家の本田直之さん。1年の半分をハワイ、3カ月を日本、2カ月をヨーロッパ、残りをアジア・オセアニアなどを旅しながら生活し、トライアスロンやサーフィンなど趣味にも全力で取り組む人生の達人。そして“食”への造詣も深く、著書には、日本を代表するシェフに成功の秘訣をインタビューした『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』(ダイヤモンド社)などがある。そんな本田さんに、「RED U-35」世代の料理人に求められるマインドとスキルについて伺った。

 

——「RED U-35 2014」のグランプリ、吉武広樹さんをはじめ、多くの出場者との交流も深いとうかがっています。そのきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

 

「RED U-35」の存在は、スタートした直後から注目していました。小山薫堂さんが、また何か面白そうなことをはじめたなあと。そもそも学生時代に三宿にあった「ZEST」のオープニングからアルバイトをしていたので、飲食業界とのつながりは強いですし、何より食べることが大好き。それに『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』(ダイヤモンド社)を書くためにインタビューをした料理人の方々、みなさん実に面白くて。次第に彼らを応援したいという想いが強くなり、料理人同士をつなげてあげるために食事会を催したりするようになりました。そんななかで「RED U-35」に挑戦する料理人をはじめとした若手シェフとの交流も深まっていったのです。まだ挑戦していない料理人には、ぜひ挑戦すべきだと促すこともあります。

 

——「RED U-35」の意義はどんなところにあるとお考えですか?

 

30代半ばといえば、ヨーロッパなら、オーナーシェフとして店を構え、ミシュランの星を獲得するために勝負をかけるべく、アピールしていかなければならない年代です。しかし、日本では、まだまだ脚光をあびにくい世代。そんな彼らに光を当てる「RED U-35」は貴重な存在です。
そもそもレベルの高い料理人が集まるコンペティションですから、互いに刺激を与え合う仲間がみつかるところも魅力のひとつでしょう。彼らも、「参加してよかったのは、仲間ができたこと」と、口をそろえています。彼らが集い、さまざまな情報を共有することで、日本の料理界全体のレベルアップに貢献するはずです。

 

——レベルの高い料理人同士がつながることで、どんな展開が期待されますか?

 

たとえば、「The World’s 50 Best Restaurants」の顔ぶれをみればわかるように、実力はもちろんのこと、シェフ同士のネットワークも重要な要素のひとつなのです。それぞれの国と地域のトップシェフ同士が交流し切磋琢磨することで、世界的な料理の潮流が生まれたりもします。日本の料理人も、国内のみならず海外とのネットワークを築いていくべき。そうすることで、イベントに招聘されるなど、世界の料理界に“顔”を売ることもできるでしょう。
だって、もったいないですよ。日本の料理人のレベルは本当に高いんですから。これはまちがいのないこと。彼らはもっと世界を知るべきで、そして世界に知ってもらうべき。もちろん、現状でも高い評価を得ていますが、まだまだこんなものではない。もっと評価されてしかるべきです。

 

——世界でアピールするために必要なことは何でしょうか? また、「RED U-35」に期待することは?

 

50 Best Restaurantsなどにランクインし海外においても高い評価を獲得している日本在住の日本人シェフは、料理の実力はもちろんのこと、語学力を含めたコミュニケーション能力も高い。彼らのように、海外の料理学会などで発言を重ねることができれば、トップシェフのネットワーク内で、“日本を代表する料理人”と認識されることになります。そうなれば、イベントにも呼ばれるし、世界での知名度もさらに高くなるでしょう。「RED U-35」のグランプリには、もし可能なら、世界料理学会のような学会で発表できる枠を与えるとか、そんな副賞があってもいいですよね。
世界の食通のあいだでは、日本の料理人への注目度はとても高くなっています。ただ、彼らのニーズを満たす情報発信ができているかといえば、まだまだ十分ではありません。国内外のジャーナリストや食通らの投票による「OAD Top 50 Japanese Restaurants 2016」など、数は少ないながらも、注目すべきものも現れつつあります。
世界に向けた英語での情報発信は「RED U-35」にも期待したいところです。日本人の若手の料理人にすごいやつがいるということがアピールできれば、料理人への刺激にもなるでしょうし、海外とのネットワークづくりにも貢献するはずです。「RED U-35」には、海外のトップシェフに、このグランプリに会いたいと言わせるような、そんな存在になってほしいですね。

 

——「RED U-35」に参加している若手料理人へのエールをお願いします。

 

このコンペティションに挑戦する料理人は、世間にアピールしようとする強い意思をもっているということですよね。従来の日本人料理人に足りなかったのはまさにこの部分。技術はあるのにアピールが足りず、望むような成果を上げられなかった。外の世界に打って出ないことには、注目もされません。成功の鍵は「一歩前に出る姿勢」です。今回のエントリーが465名ということですが、まだまだ少ないと感じます。「RED U-35」へのチャレンジを通して、世界にその名を轟かせてほしいと思います。

プロフィール

本田直之 (レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役CEO)

シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行う。ユニオンゲートグループ、Aloha Table、コーポレート・アドバイザーズ、米国Global Vision Technology社、東京レストランツファクトリーなどの取締役や顧問を兼務。ハワイ、東京に拠点を構え、年の半分をハワイ、3カ月を日本、2カ月をヨーロッパ、1カ月をオセアニア・アジア等の国を旅しながら、仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。これまで訪れた国は50カ国を超え、毎日のように三ツ星レストランから屋台までの食を極め、サーフィンやトライアスロンを楽しむ生活をしている。 著書に、「レバレッジ・シリーズ」をはじめ、『脱東京 仕事と遊びの垣根をなくす、あたらしい移住』、『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』『本田直之のハワイグルメコンシェルジュ』等があり、著書累計250万部を突破し、韓国・台湾・中国で翻訳版も発売。 サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA) 明治大学商学部産業経営学科卒 (社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイサー アカデミー・デュ・ヴァン講師 明治大学・上智大学非常勤講師

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