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“基本”に忠実に“個”を表現してほしい

脇屋 友詞(Wakiya一笑美茶樓 オーナーシェフ)

INTERVIEW 2017.04.13

新たに審査員長として「RED U-35」に臨む脇屋友詞氏が挑戦者に望むのは、“基本”に忠実に、そのうえで“個”をアピールすること。それが、この大会を制する唯一の道である。

 

——いよいよ5回目の「RED U-35」がはじまります。初回大会から審査員としてご覧になってきた脇屋さんは、大会の変化をどのように感じてらっしゃいますか。

 

挑戦者のレベルが年々上がっていることは誰もが感じていることでしょう。それは、歴代レッドエッグの活躍に刺激を受けた若き料理人たちが互いに切磋琢磨していることの証。前回、前々回と中国料理がグランプリに輝いたことは、中国料理の料理人たちの努力の結果でもありますし、個人的にも嬉しいことです。それ以上に研究熱心なフランス料理や日本料理の料理人たちの姿勢に刺激を受けてのことですから。

 

——ジャンルを超えて影響を与え合う光景は「RED U-35」ならではと言えるのではないでしょうか?

 

そうですね。それに、歴代受賞者たちがメディアやイベントに登場するなど、35歳以下の年代でこうした経験ができているということは本当にすごい。彼らのさらなる活躍は、この大会の価値を高めることにもなるし、同世代への大きな刺激にもなるはずです。僕が27歳で料理長になった当時、日本の中国料理界では料理長は中国人というのが一般的でした。そんな時代でしたから、同世代の料理人たちからは、僕が料理長になったことが励みになったと言われたものです。

 

——挑戦者に求めるものとは何でしょう。

 

「RED U-35」では、他の料理コンペティションとは異なり、時間をかけてあらゆる角度からの審査が行われます。そこで問われるのは“基本”です。ここで言う“基本”には、料理人としての知識や技量のみならず、社会人として身につけておくべき礼儀作法や一般常識も含まれます。挑戦者には、奇をてらうことなくこの“基本”に忠実に、そのうえで“個”というものを表現していただきたいのです。

 

——最後に、挑戦者へのメッセージをお願いします。

 

「基本に忠実に個を表現する」ことは、もちろん容易ではないでしょう。歴代のレッドエッグを見ても明らかであるように、この大会は付け焼き刃の技術やアイデアで勝負できるものではありません。だからと言って、挑戦をためらっていては何もはじまらないのです。とにかくチャレンジしてください。たとえ望む結果が得られなかったとしても、そこで得た課題を常に意識しながら、日々の仕事に取り組むこと。その努力はいつか料理人としての糧となるはずです。未来に大きな夢を抱く若き才能の挑戦を待っています。

プロフィール

脇屋 友詞(Wakiya一笑美茶樓 オーナーシェフ)

1958年北海道出身。数々のホテルなどで経験を積み、1997年「トゥーランドット游仙境」総料理長に就任、2001年東京・赤坂に「Wakiya一笑美茶樓」を開店。2005年には世界から選ばれた料理人が技・哲学をもって最先端の料理を披露するイベント"Madrid Fusion 2005"(スペイン)に参加するなど世界に活動の場を広げている。チャリティーイベントや若き料理人の育成等、食を通じての社会貢献に積極的に活動している。

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