料理名：松岡広大の八寸

茶懐石の八寸を自分らしいお料理として仕立てました。 海のものは皐月鱒藁炙りです。 皐月鱒の皮のみを藁火で熱を入れ食べれるようにし、全体に藁の香りをまとわせました。 山のものは玉蜀黍の餅粉揚です。 生でも甘い玉蜀黍を揚げて軽く塩をすることでさらなる甘さを引き出しました。 そして、二品を共に山椒の木の枝の葉に乗せることで皐月鱒には微かに香る程度にまとわせました。一方熱を持った玉蜀黍を山椒の葉に乗せると、葉が熱に反応し香りが開いて玉蜀黍を包み込み深みのあるものへと昇華してくれます。 見た目はシンプルなひと皿ですが、味、香り、食感、形、背景まで細部まで意味を込めました。