料理名：侘び寂び

メイン食材は石平目、自家製のいぶりがっことキノコのソテーと共に火を入れて最後に軽く燻製しています。付け合わせはチョリソーのコロッケ、ウイキョウのローストと蕎麦の実、じゃがいものローストと昆布の出汁にチョリソーオイルをアクセントにしました。侘び寂びとは質素で廃れていながら趣があること、またはそれを感じる日本人特有の心とされます。海外でもこの言葉が知れ渡ってきましたが、真の意味を理解している人は多くないのではないでしょうか?僕は料理を通して海外にもその心を伝えたいと考え、今回の一皿に「侘び寂び」という名を冠しました。フランスでも根菜は豊富で、じゃがいも、西洋ごぼうなど高級食材ではありませんが滋味深く心が満たされます。石平目の火入れや盛り付けの繊細さ、それぞれの食材が織りなす味わいの奥深さ、そして蕎麦の実のように太古からある食材の尊さに思いを馳せながら味わって頂きたいです。