料理名：ちむぐくる

沖縄の時代の流れを表現しました。左から1皿目は琉球。おもてなしの為に作られた宮廷料理は、茶と菓子（くずもち）から始まります。現代まで受け継がれるさんぴん茶とジーマミーを使い琉球としました。2皿目は戦争。月桃とフーチバーの炭化は、炭になれば個性が失われること、そして仕上げの古酒のスプレーは沖縄戦により琉球時代から受け継がれていた古酒の消滅を意味します。戦争の無意味さを表現しています。3皿目は米国。米国からの支援物資はコーンミル、小麦粉、脱脂粉乳でした。その材用でちんすこうとアイスクリンを作り、それらをチョコレートが纏うことで米国の中の沖縄を表現しました。4皿目は自分。祖父の畑に咲く植物達で酵母を起こし月桃で包んでブリオッシュにし、先の3皿の食材を使いひとつのトロペジェンヌにしました。国の違う食材達を月桃の香りが優しく包み込み彩ります。私が育ってきた沖縄とフランス菓子。これが今の私です。