料理名：感謝と挑戦

海苔を焼き本来の香りとうま味を引き出し米粉の生地に漬け込むことで滑らかでモチっとした食感の中にしっかりと海苔の存在感を出す。腸粉汁は捌いた黒鯛の骨を一緒に煮出しうま味をプラスし奥行きを与える。身は練って手で荒く潰した蝦や春のタケノコを加えより食感を楽しめるように。海苔のうま味、香りが移った生地と餡を一緒に蒸し、巻いていく。仕上げに黒鯛の皮とスジアオノリを香ばしく揚げ、菜の花と共に添えた。海藻類や海苔を食べすぎて食害魚とされている黒鯛を使い海の生態系を少しでも守れるように。米粉は汎用性が高く様々な食材と相性がいい特徴を生かし日本人に馴染みある米と海苔の組み合わせうまく中国料理に落とし込んだ。消費量が年々減少している米と海苔をこのままにするわけにはいかない。日本の伝統や食文化を守りながらも新たな可能性を見出だし発展させていくことを願いこの一皿にこめました。