料理名：温故知新

自然や生命を敬い、その恵みに感謝し、人は知恵と手を添えるだけ。そんな我々日本人の「謙虚な姿勢」「感謝する慣習」その育まれてきた精神こそ、これからの地球の未来に必要不可欠だと伝えるべく、料理に具現化しました。それぞれ異なった背景を持ちながら「旨味」という共通性のある「原木椎茸」と「どぶろく」にフォーカスを当て新しい旨味の相乗効果を提案します。旬の春子椎茸は和食の料理哲学に習い、その力強い旨味と芳醇な香りを最大限に活かす工夫を施しました。どぶろくはソースに仕立て「食べる」という新しい概念を提案することで活用の幅を広げます。味の構成には発酵や熟成といった日本の食文化を用い、シンプルかつ滋味深い味わいに。盛り付けは四季を愛で、自然を敬う私たち日本人の精神を重んじ、椎茸が過ごした森の生態系を一瞬の美しい季節と共に模写しました。この料理を通じ、世界中の人々の心にそのような気持ちが芽吹く事を願います。