料理名：When in Rome, do as the Romans do

まず、見た目はイタリアのパスタを思わせる雰囲気に仕上げ、視覚で興味を引きます。そして一口食べると蓬餅が持つ繊細さと素朴さ、香りの豊かさを感じてもらえるように工夫して仕上げました。使用する材料は全て日本の物にこだわり、味噌や麹など日本の発酵文化を活かした物を用いて自然な旨みと奥行きを表現しました。餅は玄米餅を使う事で、白米では得られない複雑味や、よもぎ餅を彷彿とさせる心地良いほろ苦さを表現しました。香りの繊細さを大事にしたお皿なのでそれを感じてもらう為の工夫もしました。提供時にかける阿波晩茶のソースは最も香りと風味を感じやすい状態にする為、お客様に届く時点で65℃前後になるように計算しました。全体の食感にも意識を向けました。中に盛り付けた玄米餅は揚げる事でカリッモチッとした食感にし、それをパスタの優しいツルッとした食感で包む事で最後まで口の中で変化を楽しめるようにしました。