料理名：未来を紡ぐ

日本の食材が持つ新たなポテンシャルを見出し掛け合わせる。先人が紡いできた日本の食文化をさらに発展させていき未来に残していくことが料理人の役目であると考えた。 水分を多く含んだ大根、自然や緑を想像させる椎茸と抹茶を主役に「無くしてはならない景色や香り」を表現しました。世界中のどこまでも届いて欲しい思いから大根は食材の腐敗を防ぐために用いられた塩釜に緑茶の茶葉を合わせ大根の水分を活かし焼き上がりの香りで土や葉が雨に濡れた自然美を。椎茸は冷凍させる事で食感を残し大根と相性の良いグアニル酸を引き出し、出汁に漬け込み旨みを閉じ込める。大根の葉で味噌漬けとレディクションを作り酸味を、塩釜で余った卵黄に味噌を加えオランデーズを作りコクと柔らかさを、抹茶は椎茸の出汁とわずかな醤油で点て、日本の食文化を感じてもらうと同時にお皿に一体感を。この一皿で日本食の持つ力や魅力が世界中の人に届きますように。