北村 啓太
KEITA KITAMURA
料理スタイル:自然からのインスピレーション
誕生:1980年
出身:滋賀県
専門:フランス料理
所属:Margo
所在地:フランス
ジャンル:ワインバー
役職:シェフ(料理長)
北村 啓太
KEITA KITAMURA
所属:Au Bon Accueil
所在地:フランス
ジャンル:洋食
役職:料理長・シェフ
2014 SILVER EGG
課題料理名:Pintade.Petit pois.Morille
料理のコンセプトは春を食す。僕はその時旬で良い食材を目の前にしてから料理を考えます。今回はテーマ食材が豆ということでプチポワを選択しました。プチポワはさやから出して小さい粒だけ選り分けます。小粒のものだけそのまま使います。食感と甘みが圧倒的に良いからです。他の粒はプチポワそのものの味を出す為に水と塩だけ使ってピュレに。プチポワの新芽も小さな味の濃い部分だけ使い、プチポワの別々の魅力を表現。春の花達をあしらって春の香りを。ほろほろ鳥は低温でポシェして皮目はフライパンでカリッと焼くことでしっとりとした火入れにほろほろ鳥特有の香ばしい香りを楽しめます。春の食材を代表するモリーユ茸を使い、フレンチの王道な組み合わせだけど新鮮さと春の香りや風景を感じる爽やかな一皿に。画家モネが晩年を過ごしたと言われているジベルニーの風景を描いた名画 睡蓮 をイメージして仕上げました。料理人として、料理に対する思い・夢・目標
現在、パリでシェフをしていますが、この国は食と人々の生活の関わり方がとても密接しており、料理を仕事としている自分にとってとても素晴らしい環境です。パリで来年の独立を目指して動いておりますが今後自分がやっていきたいことの一つに食材を探すということがあります。自分は食材からのインスピレーションで料理を創作します。作る料理を決めて食材を買うのではなく、今日この食材がいいからあれを作ろうというふうに毎日取り組んでいます。ですから僕にとって良い食材に出会うことが料理を創作する原動力なのです。フランスの地方の生産者を訪れて、一般には出回ってないような食材を探しにいき、そしてその時に見た風景や香りを皿の上にのせていく。そうすることで他にはない自分にしかできない一皿を表現することができると考えてます。近年のガストロノミーの世界は色んな地域の台頭もあり、何料理だというくくりもなくなり、誰々の料理!という個の料理が評価されています。より色んな可能性が広がったのではないでしょうか。ただし先人達が残し伝えてきたクラシックな技法は間違いなく継承していかなければならないと自分は考えてます。なぜなら基本となる核がしっかりしていないと本当に美味しいものはできないからです。クラシックな技法といってもただ単にクラシック料理を作るという意味ではなく受け継がれてきたフランス料理のエスプリを忘れないことが、世界の料理がグローバル化した今だからこそ必要であると思うんです。継続して毎日続けることが一番難しいことです。ですがそれを当たり前のようにやれるのが本当のプロフェッショナルであり、そういった部分を常にブレずにやり続けることが、重要だと考えます。ブレないベースがしっかりとある上で自分なりの新しい発想を重ねていくことで生まれるオンリーワンの料理を作れる本物の料理人を目指しています。