料理名：おもい

私が考える未来のための一皿とは、糸魚川の発展を願い奮闘している人たちの「おもい」を乗せた一皿です。私の住む新潟県糸魚川市は、少子化が進み40,200人の人口は20年後に半分になると言われています。このコロナ禍で地方に目が向いている今、何とか糸魚川の魅力を外に発信できないだろうかと考え、料理人だけでなく、一次産業を支える農家や漁師、大工や陶芸の職人たちに力を借りることにしました。今ある豊富な旬の食材の良さを活かすために・・・思い浮かんだのは郷土料理「やたら」でした。2000ｍ級の山々と日本海に面したこの地域でとれる山菜や南蛮えび、農家が愛情と手間をかけて育てた野菜、地元特産の越の丸なすをメインに使いました。食材の持つ鮮やかな色と、1つ1つの良さがシンプルに素材のうま味を感じられる料理に仕上げました。人とのつながり、おもいから生まれた一皿です。