料理名：シャントゥ・カイユの香り揚げ　東洋と西洋の香り

旅と聞き、初めに頭に浮かんだのが、継ぎ足しで作り続けている鹵水です。この鹵水は、私と一緒にフランス・香港など世界を飛び、同じ年月を成長し、日本に戻り、15年の継ぎ足しを続けた物です。海外では、現地の香辛料や調味料で味を調整し、その土地の香りや味を加算しています。まさに、旅する秘伝のタレです。その共に旅をした鹵水を沸かし火を止め、フランス原産の鶉を、それに漬け、余熱で火を入れます。その後は、東洋と西洋の香りをとじ込め、広東料理の伝統的な技法で、香り揚げに仕立てます。仕上げには、日本人にも懐かしく感じるふりかけのようなニュアンスで、スパイシーガーリックを振りかけ、食感と食欲を掻き立たせます。更に、熱した石にハーブ等で整えたフランス版五香粉をかけ完成です。西洋の香りに、東洋の技法、懐かしい日本らしさもあります。ぜひ、五感を刺激し、一皿の小旅行をお楽しみ下さい。