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江六前一郎「これからの料理人」

RED U-35 2022 応募者応援企画 Supporters column 第5弾|江六前一郎

COLUMN 2022.05.20

間も無くRED U-35 2022大会エントリーが始まります。募集するのは「新時代を切り拓く“食のクリエイター”」。
単に調理技術だけを評価するのではない「新しい存在意義を感じさせる人物」「食を通じて社会課題を解決に導くなどこれからを切り開く人物」の発掘を目指します。

そこで、今回は日々食の現場を見つめてご活躍されている9名のジャーナリスト、ライターの方々に“大会の応援団”として「これからの料理人」をテーマにしたコラムをそれぞれの視点で執筆していただきました。大会に応募予定の方も、そうでない方もぜひご覧ください。
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編集者、フードジャーナリスト
江六前 一郎

「レストラン好きは、挑戦する料理人を待っている」

レストランが好きな者は、RED U-35を実はレストランガイドとして使っている――。そんなことを、今日はこっそり書きたいと思う。

優勝にあたるレッドエッグや、最終審査まで残ったほかのゴールドエッグたち(5名前後)の所属レストランはもちろん、一次審査を通過した料理人たちのお店を、「次に行きたいお店」としてチェックしているのだ。

というのも2021年でいえば、ブロンズエッグは30名、シルバーエッグは17名、最終審査に残った4名を合わせると51名も選ばれていることになる。しかも、著名な食の識者やグラン・シェフの厳しい審査を通過した“お墨付き”の料理人が腕を振るうのだから、好みのレストランに出会える可能性が高くなるからだ。

しかも選出エリアは、東京一辺倒というわけではなく地方のレストランも選ばれており、和洋中のバランスも良いので、旅先の食事を考えるときにRED U-35のサイトを参考にしている。

実際、2017年にシルバーエッグ、2018年にブロンズエッグを獲得した平田明珠さんがオーナーシェフを勤める石川県七尾の「ヴィラ・デラ・パーチェ」に訪れたのは、RED U-35での活躍を知っていたからだ。独特の食感を出すために葛粉が練り込まれたわらびのパスタにたっぷりと焼きナスのうま味を吸わせたひと皿は、能登の夏の名残を感じ(おいしくておかわりしてしまった)、今でも忘れられない記憶になっている。

もちろん出場者がシェフ(料理長)ではない場合もある。それでもそのレストランはチェックしておきたい。なぜなら、その店には、若手に看板を背負わせて送りだす懐の深いシェフや大将がいる可能性が高く「後輩の育成をすすめる主が営む店」は、レストラン好きのアンテナにビビビとくる。

また、過去8回の受賞者リストを見るのもおもしろい。現在活躍していたり高い評価を得ている料理人がシルバーエッグやブロンズエッグにゴロゴロいるからだ。

たとば、2015年の3回大会のシルバーエッグに選ばれた杉本雄さんは、2019年4月に第14代東京料理長に就任しているし、同じ年にブロンズエッグだった田熊一衛さんは、2021年に東京・代官山に「レクレルール」を開くと、さっそく「ゴ・エ・ミヨ2022」で「明日のグランシェフ賞」を獲得している。

メディア展開で興味深いシェフといえば、2016年と2018年でブロンズエッグを獲得した弓削啓太さんだろう。「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ 2019」で優勝し世界一になると、コロナ禍で始めた「yugetube」(Youtube)のチャンネル登録者数は15.3万人(2022年5月9日時点)に達し、料理人系Youtuberの先駆けになった。

こうしたRED U-35を飛び出して活躍している料理人は、あくまで大会はきっかけや通過点であって、挑戦することで次の道が見えてきたのではないだろうか。むしろ「RED U-35に評価されなくても、他のところで評価されたらいい」と開き直っていたかもしれない。

だから「自分なんて誰も評価するはずない」とか「もう少し成長してから」と、RED U-35への応募をためらっている料理人がいたら、そんなことはいらぬ心配だといいたい。大切なのはステージに上がること。まずは一歩踏み出してみる。そこで評価を受けなかったとしても、恐れることはない、別のステージに上がればいいだけだ。

僕たちレストラン好きは、新しい感性の料理人が作る未知のひと皿を楽しみにまっている。それはRED U-35が盛り上がれば盛り上がるほどそのチャンスが増え、未来のレストランの楽しみが増えるということでもある。2022年大会に、多くの料理人が応募することを願っている。


▲「ヴィラ・デラ・パーチェ」で食べた焼きナスのパスタ(2020年9月)

>▲「ヴィラ・デラ・パーチェ」の平田さん(2020年9月)


▲2022年3月には、2021年大会のゴールドエッグ、井上稔浩さんがオーナーシェフを務める長崎県島原の「ペシコ」にも行った

[RED U-35 2022 挑戦者募集!]
・募集:新時代を切り拓く“食のクリエイター”を目指す「35歳以下の料理人」
・応募期間:6月1日(水)14:00〜6月22日(水)18:00(日本時間)
・応募テーマ:「旅」
→詳細は「RED U-35 2022」大会概要特設ページをご覧ください。
 https://www.redu35.jp/competition/
■ ORGANIZERS 主催:RED U-35実行委員会 株式会社ぐるなび
■ CO-ORGANIZER 共催:株式会社ジェーシービー
■ SUPPORTER:ヤマサ醤油株式会社

プロフィール

江六前一郎 (えろくまえ・いちろう)

1977年、千葉県生まれ。1997年、国立木更津工業高等専門学校卒業。2002年、編集プロダクション「タミワオフィス」入社。2012年から食の専門誌『料理王国』を担当、副編集長も経験。国内外のレストランのべ350店を取材した。2020年からフリー編集者に。現在はミールキット付きオンライン料理教室「シェフレピ」のインハウスエディター。雑誌・web、レストランが運営する「note」の編集・執筆を行う。

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