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report|若き料理人の激闘の幕が開く〜RED U-35 2018の募集終了。応募総数、過去最多567名!

RED U-35 2018 2018.06.10

次世代を担う若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35(RYORININ's EMERGING DREAM)2018」が今年も開幕した。先日、締め切られたばかりの応募にエントリーした35歳未満の料理人は、過去最多の567名。回を重ねるごとに高まる同大会への注目度を表す結果となった。

今年の一次審査の課題は「あぶら」。「脂質」といえば、炭水化物、たんぱく質と並ぶ三大栄養素にあげられ、人間が生命を維持するのに欠かせない。しかし、脂質といっても、「脂」と「油」、動物性と植物性、あるいは飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸など、実に多様性に富んでいる。テーマをあえてひらがなの「あぶら」にした狙いはここにある。

今まさに行われている一次審査においては、「あぶら」をテーマにしたメニューの考案力はもちろんのこと、料理に対する考え方、将来の展望など、応募時に課された「設問」の回答からにじみ出る人間性も評価の対象となる。この同審査では、予備審査で約120名(ホワイトエッグ)に絞られたのち、審査員の協議により約50名(ブロンズエッグ)が選ばれる。その後に、7〜8月にかけて実施される映像による二次審査を通過できるのは約20名(シルバーエッグ)。敗者復活戦で選出された若干名を加え、約25名で争われる9月30日、10月14日実施の三次審査を勝ち抜き、11月の最終審査に進めるのは5名前後(ゴールドエッグ)である。三次審査と最終審査の詳細は、実技があること以外は明らかにされていない。RED U-35ならではの驚きの展開が待ち受けているはずだ。そして栄えある6代目グランプリ(レッドエッグ)に輝くのは、わずか1名。この栄冠を求め、これからおよそ半年をかけて、熱き戦いが繰り広げられる。

「通常の料理コンクールでは、その評価基準が料理技術と表現力に特化されがちですが、RED U-35では、料理だけでなく、料理への情熱や人としての魅力も評価において大きなウェイトを占めます」。そう語るのは審査員を務める鎧塚俊彦氏。審査員たちは、選手たちの「素」の力をどうしたら引き出せるかを常に考えている。料理人としての臨機応変な対応力に加えて、咄嗟の判断をする際の人としての誠実さを見られているといっていいだろう。

また、他の料理コンペティションとは異なり、時間をかけてあらゆる角度から審査が行われるのも、RED U-35の大きな特徴だ。審査では審査委員が一堂に会して慎重に協議を重ねる。昨年も「この料理人は、料理の先に〝何〞を見ているのか?」、「おいしい料理を出し、店を予約困難な繁盛店にすることが、料理人としての成功といえるのか?」、「おいしい料理をとおしてお客さまを喜ばせるのはもちろん、お店のスタッフ、さらに我々に食材を提供してくださっている生産者や流通に従事する方々の幸せを考えられるようになることこそ、料理人としての〝成功〞なのではないか」など、激論となった。審査員ごとに着目しているポイントもさまざまゆえ、議論は多岐にわたる。たとえば、料理人とは別の目線で審査員を務める作曲家の千住明氏は、昨年、自身の役割をこう語っている。

「料理のテクニカルな部分については、その道の巨匠がジャッジしてくれるでしょう。私が注目しているのは、プラスαの部分です。アーティストになれる〝個性〞や〝センス〞を持つ人というのは、私も料理人と同じクリエイターとして〝匂い〞でわかるもの。〝未来の巨匠〞の片鱗を見逃すことなく、〝ダイヤモンドの原石〞を見つけるのが、僕の役目だと思っています」。

このように、異なるバックグラウンドを持つ審査員たちが、さまざまな視点から審査するが、すべては「次の時代が求める料理人像とは何か」という大きな問いに結びつく。この問いの答えを体現する、若き才能の登場に期待したい。

*Author|RED U-35編集部(MOJI COMPANY)

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