RED U-35 (RYORININ's EMERGING DREAM U-35)とは、夢と野望を抱く、新しい世代の、新しい価値観の料理人(クリエイター)を見いだし、世の中に後押ししていくため、これまでの料理コンテストとはまったく異なる視点で、日本の食業界の総力を挙げて開催している料理人コンペティションです。
ようやく長かったコロナ禍というトンネルを抜け、飲食店にはインバウンド客も多く見かけるようになった2023年、記念すべき第10回のRED U-35を開催し、初の女性グランプリという結末で大会を終えることができました。
あなたならではのポートフォリオとは?
未来に向かって「食の価値」はさらに広がっていきます。
食の分野ではサステナビリティ(持続可能性)が重要視され、その目的に向かい環境や技術が急速に変化しています。
こうした中で、料理人は、自分は、どうあるべきなのでしょうか。
築いてきた経験、学び、つながり、そして磨き上げた技術や発想から、次の新たなワクワクする可能性をいかに生みだしていくのでしょうか。
2024年大会は、そんなことを問いかけ、次世代たちとともに考え行動していく舞台となることを目指しています。「食の力で未来と世界を変えたい」と本気で信じ、挑む料理人たちと出会いたい。希望の星を探したい。新たなフェーズの幕開けとして、第11回大会「RED U-35 2024」を開催します。
■募集:新時代を切り拓く“食のクリエイター”を目指す「35歳以下の料理人」
※2024年12月31日時点で年齢が35歳以下(生年月日が1989年1月1日以降)であること
■表彰:グランプリ賞金500万円、準グランプリ賞金50万円
■応募期間:2024年6月3日(月)14:00〜24日(月)18:00(日本時間)
■応募テーマ:自分らしさ
→詳細は「RED U-35 2024」大会概要特設ページ をご覧ください。
RED U-35 2024
■ ORGANIZERS 主催:RED U-35実行委員会、株式会社ぐるなび
■ SUPPORTERS:emCAMPUS FOOD、株式会社ニッスイ
審査員団から挑戦されるみなさんへのメッセージ
●審査員長 狐野 扶実子(食プロデューサー・コンサルタント)
[Profile]パリの老舗「FAUCHON」のエグゼクティブシェフを経て、アラン・デュカス氏主宰の料理学校で非常勤講師を務める。著書「La cuisine de Fumiko」がグルマン世界料理本大賞でグランプリ受賞。JAL国際線機内食、ファースト&ビジネスクラス担当。2024年AMBASSADOR OF TASTE 日本代表。
昨今、「多様性の尊重」という表現に触れる機会が多くなりました。一人ひとりの個性がそれぞれに価値あるものだということですよね。食べ手のニーズも多様化する中で、作り手も様々なニーズに応えるべく、「自分らしさ」や「個性」を活かした料理や食体験を提供することへの価値が高まってきています。それは、「自分らしさ」のある料理が誰かの「おいしさ」に合致するからなのだと思います。さて、あなたの料理、そして食体験を通して、どのような人にどのようなメッセージを伝えますか。そしてあなたが思い描くこれからの料理界や社会全体の将来像をぜひシェアしていただきたいと思います。RED U-35の大会が、みなさんの「自分らしさ」に共感し合えるプラットフォームになるのだと思うと今からワクワクします。たくさんのご応募を楽しみにお待ちしています。
●審査員 脇屋 友詞(Wakiya一笑美茶樓 オーナーシェフ)
[Profile]1958年北海道生まれ、15歳で料理の道に入る。赤坂・山王飯店ほかで経験を積み、27歳で都内ホテルの料理長になる。96年「トゥーランドット游仙境」代表取締役総料理長に就任。2001年「Wakiya一笑美茶樓」を、2023年12月に「Ginza脇屋」をオープン。東京で4店舗のオーナーシェフを務める。上海料理の技をベースに洗練された料理で日本の中国料理界をリードする一方で、メディアを通じて中国料理の楽しさを広く伝えている。
近い将来、料理人の中からも人間国宝が選ばれるか!?というニュースが聞かれるようになりました。料理人の地位向上のために先輩方が築いてきた山もいよいよ高みが見えてきたようです。RED U-35は、和食のみならずあらゆる料理のジャンルにおいて、日本の旬であり、美意識をあなたがどう理解しているか?を表現するコンペティションだと思っています。人に感動を与えるのは理屈ではありません。試行錯誤や失敗を繰り返すこともあるでしょう。それでもこれだ!と信じて必死に取り組む先に、人の心をゆさぶる料理が見えてくるはずです。RED U-35に挑戦する皆さんが食を通して一回り二回り成長すること、そして後に続く挑戦者を大いに刺激してくれることを期待します。ぜひあなたの持つすべての力を審査員にぶつけてください。皆さんのパワーに期待しています。
●審査員 佐々木 浩(祇園さゝ木 主人)
[Profile]1961年奈良県生まれ。高校卒業後料理界に入る。滋賀や京都の料理屋で修業をし、27歳で京都先斗町「ふじ田」の料理長兼店長を務める。35歳で独立し、祇園町北側に「祇園さゝ木」を開店。2006年に現在の八坂通に移転。2017年9月、祇園さゝ木開店より20年を迎える。著書「祇園さゝ木 佐々木浩の舞台」が2011年グルマン世界料理本大賞でグランプリ受賞。
今日、料理界はスローフード・廃棄食品と今後予測されている食糧難など多くの問題をかかえており、世界全体で見直さなければならない時にきています。食は生命を繋ぎ人を繋ぎます。地球温暖化、戦争による情勢悪化、目まぐるしく変わる時代の変化に対し、皆様のこれからの希望や思いを一皿に表現することで、今後の料理界が革新していくと考えます。私は43年間料理の道に携わってきました。料理界の先輩・人生の先輩として、知識や経験を伝え反対にRED U-35に参加される皆様の新しいアイディア・風を取り入れ一緒に「食」ついて考えていきましょう。多くの方に応募いただき、素晴らしい料理だけでなく、人として成長できるコンテストにしていただきたいと願っています。
●審査員 君島 佐和子(フードジャーナリスト)
[Profile]『料理王国』編集長を務めた後、2005年に料理通信社を立ち上げ、2006年『料理通信』を創刊。編集長を経て編集主幹を務めた(2020年末で休刊)。辻静雄食文化賞専門技術者賞選考委員。立命館大学食マネジメント学部で「食とジャーナリズム」の講義を担当。
応募書類を読むのが好きです。それは私にとって、審査というよりも、若い料理人たちが何を考えているのかを知る行為と言ったほうがよいでしょう。そこから読み取れるのは、彼らがどんな料理人でありたいかを考え、料理で何ができるのかを探る姿勢――つまり、応募書類とは、日本の料理界がどこへ進もうとしているのか、未来の可能性を示すものと言えるのかもしれません。ジャンルやスタイルにとらわれることなく、料理人もパティシエもパン職人も、いろんなタイプの食の担い手が参加することで、その可能性はより広がるでしょう。そして思うのです、RED U-35に挑戦することは、他者と戦う以上に、自分を掘り下げることなんだなって。その挑戦は、あなたの人生にとって絶対に損にはならないはずです。
●審査員 辻󠄀 芳樹(辻󠄀調理師専門学校校長、辻󠄀調グループ代表)
[Profile]大阪、東京、フランスにある食のプロを育成する教育機関 辻󠄀調グループの代表。これまで14万人以上の卒業生を国内外の飲食業界に輩出。2018年フランス国家功労勲章受章。2019年G20大阪サミットの首脳夕食会でエグゼクティヴプロデューサーを務める。農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」の審査委員や国内外での講演など様々な形で食文化の発展に貢献。
今年も審査員として参加することになりました。したがいまして、今年度この大会に挑戦される皆様には、またもや私の厳しい質問を受けなければならなくなりました。しかし、日本だけでなく世界で通用する人材を発掘するために、愛情を込めて審査し、技術を高め料理界を牽引するリーダーにふさわしい「本物」を探し続けることをここに誓います。今年もこの大会を通して素晴らしい料理人たちに出会えることを楽しみにしています。
●審査員 野村 友里(eatrip主宰/料理人)
[Profile]長年おもてなし教室を開いていた母の影響で料理の道へ。ケータリングフードの演出や料理教室、雑誌での連載やラジオ出演などに留まらず、イベント企画・プロデュース・キュレーションなど、食の可能性を多岐に渡って表現している。2012年に「restaurant eatrip」(原宿)を、2019年11月に「eatrip soil」(表参道)をオープン。生産者、野生、旬を尊重し、料理を通じて食のもつ力、豊かさ、美味しさを伝えられたら、と活動を続ける。
ある時お目にかかった解剖学者養老孟司先生が仰いました。「みなさん、個性個性と言うけど、生まれもった体、顔それ自体が同じ物が一つとない個性だ」と。そして「心が共通なのだと」仰いました。本来は、どこに暮らすかで土地・環境の違いから料理は生まれ、食文化が育った世界は多様。“食”も多様とはいえお腹が空き、生きる“食”は人類共通のこと。“人”と“食”は、すなわち“環境”と“食”であり、“社会”と“食”に繋がる。共通と自分らしさ。ワクワクする料理の提案をお待ちしております。
●審査員 小林 寛司(villa aida オーナーシェフ)
[Profile]調理師学校卒業後、大阪のレストランで基礎を学び、21才からイタリアに渡り4年間、3つ星レストランからトラットリア至るまでイタリアの食文化について知識と技術を学ぶ。帰国後、故郷和歌山に「Ristorante AiDA」をオープン。2005年宿泊施設を作り「villa aida」としてリニューアル。2013年料理マスターズブロンズ賞受賞。食に関する情報発信に関連する営利団体活動「いただきますプロジェクト」創立メンバー
自分が過ごしてきた時間と、まったく同じ時間を経験している人は、世の中に誰一人としていません。その経験は自分だけのオリジナルコンテンツになります。私の場合は野菜でした。農家の長男に生まれ、幼少期から野菜に触れ、料理の道に入りイタリアで修行し、今は日本、和歌山で料理を作っているということを皿の上に反映しています。自分の気づきや興味から踏み出した個人的な、他の人には真似のできない一歩を積み重ね、自分の独自性を創る。そしてそこで見出した自らの世界観に挑戦を続ける。個人のチャレンジ精神が周囲に良い影響を与え、勇気を得た人がまた独自性を形成をする。こうしたサイクルが起これば、社会は新たな可能性に向かって前進していくのではないでしょうか。人と違うことをするのは困難でしかありませんが、長く続けることで周囲に認められるようになります。その覚悟を見せてください。
●審査員 吉武 広樹(Restaurant Sola オーナーシェフ)
[Profile]2010年、パリに「Restaurant Sola」をオープン。翌年、フランス版ミシュラン1つ星獲得。2014年、第2回開催の「RED U-35 2014」にてグランプリ(RED EGG)獲得。2018年、福岡に「Restaurant Sola」をオープン。
RED U-35のコンペティションの存在は知っているけど、自分にはまだ早いんじゃないか?大会とか興味ないし応募する意味って?忙しくてそんな時間が作れないしお店のメンバーにも負担がかかるから応募しないなど出場するにあたって色んな事を考えると思います。作文やレシピ作りも片手間で出来る程簡単ではありません。でも過去に自分自身の料理観と向き合い、文章にまとめる機会があったでしょうか。同じテーマで参加者全員がレシピを考えます。応募するという事は今の自分自身を知る事ができるチャンスであり同世代の料理人がどんな事を考え毎日過ごしているのかを知る事ができます。参加する事に意義があるとは言いません。ただ参加しなければ何も得られないのも事実です。出場するからにはレッドエッグを目指すのはもちろん、今の自分にあった目標を決めて参加する事も良い経験になるので、ぜひ皆さんのご応募お待ちしております。
●総合プロデューサー 小山 薫堂(放送作家)
[Profile]放送作家、脚本家。京都芸術大学副学長。1964年熊本県生まれ。「料理の鉄人」「世界遺産」など多数のテレビ番組を手がけ、映画「おくりびと」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。「Stand Alone」(森麻季)や「ふるさと」(嵐)の作詞も手がける。「くまモン」の生みの親でもある。執筆活動の他、地域・企業のアドバイザー、下鴨茶寮主人、大阪・関西万博ではテーマ事業プロデューサーを務める。
2013年にスタートしたRED U-35、これまでに延べ4,478名の料理人が挑戦してきました。今回の応募テーマは、もしかすると今までで最も簡単、逆に言うと最も難しいかもしれません。「自分らしさ」です。みなさんは自分が料理を作る時に、自分らしい作品、自分の料理のどこに自分らしさがあるんだろうか、ということを今まで考えたことがあるでしょうか。個性は、その料理人がこれから長い時間紡いで、自分が成長していくために最も必要な要素です。今まで考えていなかったかもしれない。だからこそ今回のこの挑戦を通して、自分らしさとはいったい何だろう?自分自身と対面、対話してください。今回の挑戦をさっかけに、新しい何かを得ることができるのではないかと思っています。第11回目のRED U-35、皆さんの挑戦をお待ちしています。
●アドバイザー 溝畑 宏(公益財団法人大阪観光局 理事⻑)
[Profile]1960年京都府出身。1985年東京大学法学部卒業、自治省入省。北海道庁、自治省財政局、大分県企画部次長、自治省行政局理事官などを経て2004年株式会社大分フットボールクラブ(大分トリニータ)の代表取締役に就任。2008年にはナビスコカップ優勝を飾る。2010年国土交通省観光庁長官、2012年退官後に大阪府特別顧問、京都府参与などを経て2015年公益財団法人大阪観光局理事長に就任した。
RED U-35が2013年にスタートし、今回の大会は第11回目の開催ということで、心よりお祝い申し上げます。この大会を通じて、これまで多くの若い才能が、国内のみならず海外にも羽ばたいていき、また活躍されています。今、海外から多くの観光客が日本に訪れ、その目的の第一番目は「日本の食を楽しむ」ことです。日本の四季折々の景色、自然、奥深い歴史文化、そして日本の食文化が、世界の旅人を魅了しています。2025年には、大阪・関西万博が開催され、世界中からお客さんを迎える事となるでしょう。これからのRED U-35も大阪・関西でも広く認知され、その時に、才能ある若き料理人の皆さんの懸命に食を追求する姿や、その活躍が世界に発信をされることを願っています。本大会でも、皆さんの活躍をしっかりと応援したいと思っておりますので、是非、頑張ってください。
●アドバイザー 山田 早輝子(株式会社FOOD LOSS BANK 代表取締役社⻑)
[Profile]FOOD LOSS BANK代表取締役社長。国際ガストロノミー学会日本代表。国連WFFマスタークラスにて活動が世界配信される。ロサンゼルス市SDG5上級戦略アドバイザー、 LVMHグループVeuve Clicquotの“影響力のある女性賞”、Japan TimesのSustainable Awardなど受賞。内閣府、東京都などの委員多数兼務。2022年スペイン国王から叙勲された。
国際ガストロミー学会日本代表や世界•アジアのベストレストラン50公式大使等も務めておりますので、国際的な視点からも世界をリードする技術や哲学のある方々にお会いできるのを楽しみにしています。料理人の役割が大きく変わってきている中で、ただ美味しいものを創るだけではなく、キッチンの外での視野や、持続可能性も念頭に入れながら更に美味しいものを創れる方々、RED U-35という活気ある世代だからこそリードできることを見据え、少しでも幅広い観点、視点でアドバイザーとして臨んでまいりますので宜しくお願い致します。今年もたくさんの感動に出会える事を楽しみにしております。