
2025年11月12日(水)14時30分から16時30分にかけて、東京・八重洲にある「Gastronomy Innovation Campus Tokyo(以下、GIC Tokyo)」にて、「地域におけるシェフの新しいキャリアパス」をテーマとしたCLUB REDシェフ交流会を開催しました。本交流会は、地域開発を手がける株式会社NEWLOCALと株式会社小松DMCのご協力のもと、地域でシェフが活躍し続けるための学びと交流を目的として実施しました。
当日は、2018年RED EGGを受賞した糸井シェフをゲストとしてお招きし、石川県小松市へ移住し、料理長として「Auberge “eaufeu”」の立ち上げに携わってこられた経験をもとに、地域との関わり方やキャリア形成についてお話しいただきました。
GIC TOKYOとは:「Basque Culinary Center」の次世代教育・事業共創プラットフォーム「Gastronomy Open Ecosystem」と、東京建物株式会社が共同で開設した「食」の共創拠点。シェフやスタートアップによる実証実験・商品開発・交流を支援する施設となっており、CLUB REDの野田シェフがプロデュースするInnovative Kitchen「8 go」が併設されています。

株式会社ぐるなび 食と観光事業部 事業部長の西原氏より、REDプロジェクトが目指す地域活性化の方向性と今後の地域と同プロジェクトとの連携の在り方等を説明しました。

続いて、東京建物株式会社 まちづくり推進部 FOOD & イノベーションシティ推進室 室長の沢田氏より、同社が掲げる「リジェネラティブシティ構想」の概要が紹介され、GIC Tokyoがその構想の中で果たす役割や、Basque Culinary Centerと連携したシェフにおける講義プログラムの価値についてお話しいただきました。

その後、株式会社小松DMC代表取締役社長の石﨑氏より、石川県小松市におけるローカルガストロノミーの構想や、地域活性化に向けた具体的な取り組みをご紹介いただきました。地域の魅力を食を通して再発見し新たな価値を生み出す事例は、参加シェフの皆さまが地域での可能性をイメージしやすい内容となりました。

続いて、株式会社NEWLOCAL代表取締役の石田氏からは、同社が各地で構築しているローカルガストロノミーのエコシステムや、シェフが地域で独立される際のサポート体制についてご説明いただきました。地域活性化においてシェフが果たす役割の重要性が示され、地域とシェフの双方にとって価値を生む仕組みが共有されました。


最後に、CLUB RED糸井シェフと野田シェフを交えた、参加者全員によるテーブルディスカッションを行いました。地域に入る際の現実的な課題、移住後のコミュニティとの関係づくり、地域食材の活用方法などが語られ、地域でキャリアを築くことへの理解がさらに深まる時間となりました。
参加シェフの声(抜粋)
シェフだけではなく参加企業の地域のサポートや取り組みを知れたので勉強になった
料理人の方との交流があまり無いので、モチベーションやベクトルが同じ方向向いている方が多く、とても刺激になった
とても意義のあるディスカッションができ新しい情報や考え方が知れた。更に深掘りした本音の部分がもっと聞ければなお良かった
グランプリを受賞したシェフたちのお店での交流会があると良いなと思った
地域の器の作家さんや生産者の方の魅力をシェフとして多くの方に発信する機会があると良い
今後も、密なコミュニケーションが図れる少人数規模の交流会を定期的に開催し、CLUB REDシェフが抱える課題を率直に共有し合い、互いに学び合える場として育ててまいります。また、参加者全員で食の未来を考え、課題解決に向けた建設的な議論を重ねることで、実践的なアクションへとつなげていきたいと考えております。