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【レポート】岡山 CLUB RED RESTAURANT

レポート 2019.03.11

本事業は「地域の食と文化芸術のコラボレーションによる新たな価値を生み出す『日本食文化レガシー』創出事業」のモデル事業として、初年度は岡山と京都の2箇所でレストランイベントを実施。CLUB REDがそのうち岡山の開催を担当しました。
いずれの地域も、歴史的な価値の高い文化施設で開催し、その地に長年根付いてきた「芸術や文化」と「食」を組み合わせることで、新たな文化的価値を生み出すことが目的。この体験により日本の食文化の価値とその重要性が多くの人に理解され、地域の担い手に継承・発展されていくことを目指しました。

※本事業は、「平成30年度戦略的芸術文化創造推進事業」による文化庁委託事業です

■事業名: 地域の食と文化芸術のコラボレーションによる新たな価値を生み出す『日本食文化レガシー』創出事業
■イベント名: 岡山 CLUB RED RESTAURANT
■開催日: 2019年2月18日(月)
■開催時間: 《昼の部》 12:30~14:30 《夜の部》 17:30~19:30
■会場: 岡山 後楽園 『鶴鳴館』 (岡山県岡山市北区後楽園1-5)
■対象: 一般・学生
■定員: 各40名
■主催: 文化庁、株式会社ぐるなび
■後援: 岡山県、岡山市、おかやま観光コンベンション協会、岡山大学地域総合研究センター

【お部屋の演出】
2019年2月18日(月)朝、清々しい快晴の空の下、日本三名園のひとつ、「岡山後楽園」 の園内にある文化施設 『鶴鳴館』 にて、お客様をお迎えする準備が始まりました。備前焼作家 藤田哲英(ふじたあきひで)さんの大皿や花卉を展示し、花卉にはすみれ花店のオーナーで、フラワーデザイナーのトップを決定する全国大会 「ジャパンカップ」 中国ブロック代表の高橋正明さんに、春を告げるお花を生けていただきました。鶴鳴館での春を先取りするイベントということで、鶴や桜、蝶などをあしらったテーブルコーディネートでお客様をお出迎えしました。

備前線象嵌花器(びぜんせんぞうがんかき)

備前線象嵌壺(びぜんせんぞうがんつぼ)

備前線象嵌大皿(びぜんせんぞうがんおおざら)

テーブル一つひとつには、今日この日のために藤田哲英さんが手作りした備前焼の小さな花瓶が置かれました。14台設置したテーブルの花瓶はすべて色や形が異なり、それに合わせてフラワーデザイナー高橋正明さんがすべて異なる色と種類の花を生けていきました。
純和風の会場(鶴鳴館)にもなじむ、落ちついたテーブルコーディネートとなりました。

 

【地元の川を模したコース料理】
いよいよお食事のスタートです。
本日のお料理のテーマは「海から山へ、岡山の川を遡る」です。岡山県は吉井川、旭川、高梁川という3つの一級河川が走る特徴的な地理的環境であることから、コースの中で魚が瀬戸内海から山へ遡上する情景を表現しました。

◆アミューズ◆
まずはCLUB RED 3名のシェフの共作のアミューズです。
広島、岡山、兵庫をつなぐ瀬戸内の海からストーリーは始まります。

《左》
メニュー名: 「広島の海」
調理担当: 赤井顕治/AKAI(広島県)

大黒神島のピュアできれいな甘みを持つ牡蠣と、江田島のトマトのエッセンスとオリーブオイル、宮島のアサリの旨みウォーターとともに。
 
《中》
メニュー名: 「ふぐの二点盛り」
調理担当: 糸井章太/Maison de Taka Ashiya(兵庫県)

明石産のふぐのカルパッチョ、シャンパンのジュレがけ、ふぐの白子のクロケット。ふぐの身、皮、白子に香りと温度の緩急をつけた楽しいお料理。
 
《右》
メニュー名: 「ベイカのファルシとパニス」
調理担当: 小野淳一/レストラン レオーニ(岡山県)

瀬戸内のベイカを使い、ゲソとチョリソのペーストを詰めたファルシ。ヒヨコ豆の粉で作る、南フランスの名物「パニス」を添えて。

 

◆ワイン◆
お食事のスタートに合わせ、ワインのペアリングをお申し込みいただいた方には、最初のワインが運ばれました。ここで、ソムリエ 渡邉隆之さんより本日ご提供する3種のワインをご紹介しました。

《写真 左》
お料理: お食事のはじめに: アミューズ 3種盛り
ワイン名: Le Cannon Muscat d’Alexandrie 2018(ル・カノン・ミュスカ・ダレクサンドリー)
生産者: ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン
ワインの特徴: 微発泡酒(ペティヤン・ナチュレル)
ぶどうの産地: 岡山県倉敷市船穂町
ぶどうの品種: マスカット・オブ・アレキサンドリア
 
フランス・ローヌ地方にワイナリーを持つ大岡弘武さんによる培養酵母・酸化防止剤不使用、自然醸造の岡山県産ワインです。有機栽培マスカット・オブ・アレキサンドリアを使ったこのワインは、クリスピーな食感も楽しい、旨味あふれるペティヤン(微発泡酒)。お食事のスタートにぴったりのワインとして選びました。

《写真 中央》
お料理: 野菜・魚料理に: じゃがいもとポロネギのエクラゼ
ワイン名: Sauvignon Blanc 2017(ソーヴィニヨン・ブラン)
生産者: domeine tetta
ワインの特徴: 白ワイン
ぶどうの産地: 岡山県新見市哲多町
ぶどうの品種: ソーヴィニヨン・ブラン
 
岡山県北の標高400m、日本では希少な石灰岩土壌で、土地が持つ可能性を最大限に引き出すワインづくりに挑戦しているドメーヌワイナリーです。自家栽培ブドウ100%使用、ソーヴィニヨンらしい爽やかな酸とこの地ならではの豊かなミネラルを湛えたワインをお料理と共に。

《写真 右》
お料理: 肉料理に: 岡山県黒毛和牛とクサギナの焼きリゾット
ワイン名: COLTRADA Rouge.1 2017 コルトラーダ・ルージュ.1
生産者: コルトラーダ(ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン醸造)
ワインの特徴: 赤ワイン
ぶどうの産地: 岡山県新見市哲多町
ぶどうの品種: メルロー
 
2013年に新見市にブドウ畑を開墾し、委託醸造にて2015年からワインをリリース。2017年からはブドウ以外のものを一切加えることなく、果実と酵母本来の力を引き出すワインづくりに挑んでいます。新見産メルロー100%のこのワインは、純粋なブドウのエキスと大地の滋味を感じる中重口。岡山県産牛によく合います。

「地元でもなかなか手に入らないワインだ」という声も・・・。この日のために、ソムリエの渡邉さんが頑張って仕入れてくださいました。

 

◆スープ◆
料理は2品目へと進みます。2品目のスープは、海から川へと舞台を移します。2品目は備前焼の器と共に提供しました。

メニュー名: 「川」
調理担当: 赤井顕治/AKAI(広島県)
備前焼作家: 木村肇

高梁川付近で丁寧に育てられたチョウザメをじっくり寝かせ、倉敷レンコン饅頭とともに、チョウザメと鶏の出汁で仕上げました。深い滋味のある味わいと、優しく豊かな大地を感じるお料理です。

お料理が行き渡った頃に、メニューの作者 赤井顕治シェフと、器を担当した備前焼作家 木村肇さんによるトークセッションがスタート。まず、赤井シェフから、お料理について説明しました。

「僕のパートは海から川へとのぼったシーン。川を象徴する食材として、高梁川付近で丁寧に育てられたチョウザメを使い、骨で出汁を取り、身はスープの具として入れました。大地の象徴として泥に埋まっているレンコンを使い、つなぎは使わず塩だけでレンコン饅頭を作りましたので、ナチュラルでやさしい食感で重く感じることなくお召し上がりいただけると思います。」

と赤井シェフ。今回のイベントのために、時間のない中で何度となく岡山を訪れ、チョウザメやレンコンの生産者を直接訪問して素材の勉強をしたといいます。

器として使用したのは、木村肇さん作の備前焼小鉢。

「この器は轆轤(ろくろ)を使わずに、粘土の塊を何日もかけてくりぬいて作った作品です。分厚くて重厚感がありますけど、手になじみ、土のぬくもりを感じる日本食器ならではの風合いです。」

と木村さんが説明。お客様も両手で器を持ち上げて、備前焼の感触を楽しんでいるようでした。
また、普段はお茶やミルクを注ぐために使っている「水差し」を、今回はスープを注ぐために使用。保温性の高い備前焼の特徴を活かし、スープをサービスするためのピッチャーとして使うことを木村さんが提案してくださいました。

 

◆手作りパン◆
次のお料理に移る前に、小野シェフお手製のオリジナルパンが提供されました。

メニュー名: 「小野シェフの手作りパン」
調理担当: 小野淳一/レストラン レオーニ(岡山県)

岡山県で作られている「名刀味噌(めいとうみそ)」の玄米麹と味噌を使ったパン。

 

◆野菜・魚料理◆
3品目は川魚を使った野菜が主役の料理。川から陸へと上がります。

メニュー名: 「じゃがいもとポロネギのエクラゼ」
調理担当: 糸井章太/Maison de Taka Ashiya(兵庫県)
備前焼作家: 木村肇

岡山県産のじゃがいもとポロネギ、二種の野菜が主役の料理。とれたての季節野菜とハーブの旬の食材が持つ優しくて力強い味わいをソースベアルネーゼが引き立てます。マスのミキュイを添えて。

お料理は川が流れるように進み、続いては野菜と魚のお皿となりました。お料理を担当した糸井章太シェフと器を担当した備前焼作家 木村肇さんによるトークセッションに進みます。

「このお料理はじゃがいもとポロネギがメインのお料理です。川を遡上するシーンなので、お魚はマスを使いました。本来バターを使うベアルネーズソースですが、今回はオリーブオイルを使うことで軽い仕上がりとなっていますので、今日の白ワイン、ソーヴィニヨン・ブランにもとってもマッチすると思います。」

と糸井シェフがお料理を説明。「エクラゼ」とはフランス語で「軽くつぶす」という意味だとか。ピューレになるまですりつぶさずに、素材の食感を残すことで、ジャガイモとポロネギそれぞれの味が分かるように仕上げたそうです。

器として使用したのは、木村肇さん作の備前焼の皿。日頃から料理人と話をしながら作品を作ることもあるという木村さんの作品は、どれも実用性の高いものばかり。今回のお皿について聞かれると、

「今回のお皿はフランス料理を盛るということだったので、ナイフとフォークを使うことを意識した形状で、お皿の縁を少し反らせて、ナイフやフォークがお皿の縁にレストさせることができるようになっています。ですので、使い勝手は良いと思います。」

と木村さん。

「でも、ここにいる皆さんはお箸を使っていらっしゃいますけどね・・・。」

とせっかくの工夫が水の泡だといわんばかりの木村さんの言葉に、会場は笑いに包まれました。

木村さんのお皿に個性を感じたという糸井シェフは、その個性を壊さぬよう、土に実るジャガイモやポロネギは下に、台地を流れる川に生息するマスはその上に、木になるキンカンは一番上に添えて、という素材の自然な姿そのままに盛り付けたといいます。糸井シェフにとって「日本の文化的価値の高い会場でフランス料理を提供するのは初めての経験」とのことですが、若い糸井シェフらしい、清々しさの中にどこか堂々とした風格のあるお料理でした。

◆肉料理◆
お料理もいよいよクライマックス。お肉料理の提供が始まる前に、お料理に使うお肉を備前焼作家 藤田哲英さん作の大皿に盛り付けて、お客様お一人おひとりにプレゼンテーションしました。一人では持てないほどの大きな備前焼のお皿に、ぎっしりと敷き詰められた霜降りのお肉は実においしそうで、お客様からは歓声が上がり、スマートフォンで撮影会のような状況になりました。

メニュー名: 「岡山県産黒毛和牛とクサギナの焼きリゾット」
調理担当: 小野淳一/レストラン レオーニ(岡山県)
備前焼作家: 藤田哲英

吉備中央町の郷土料理「クサギナかけ飯」をモチーフにした一皿。高梁川源流の豊かな自然で育った黒毛和牛は口溶けがよく脂の旨味も十分。さっと火を入れたクサギナの焼きリゾット、出汁とともに。

お料理に使用している牛肉は、岡山県北部、高梁川(たかはしがわ)源流の豊かな自然で育てられた黒毛和牛。口どけが良く、脂の旨みが強い牛肉だそうです。
ほのかにピンク色が残る絶妙な火入れのお肉は柔らかく、ソースに良く絡み、おいしく仕上がりました。

メインのお料理を担当した小野淳一シェフと器を担当した備前焼作家 藤田哲英さんによるトークセッションに進みます。

小野シェフより、

「このお料理は吉備中央町の郷土料理『クサギナかけめし』をベースにフランス料理のテクニックを入れてアレンジしました。『クサギ』はシソ科の植物で、臭いので「臭木」と書くのですが、若い芽を取って、茹でてから乾燥させた岡山に昔から伝わる保存食です。また、お肉は岡山県産黒毛和牛を番茶で湯通しし、お肉のうまみを引き立てました。スタッフが熱々のソースを掛けに参りますので、温かいうちにお召し上がりください。」

というお料理の説明がありました。お肉はほのかにピンク色が残るやわらかくジューシーな仕上がりです。

普段は観賞用の大きなお皿や壺を製作している備前焼作家の藤田さん。お食事に作品を使うのは初めてとのことでしたが、備前焼の基礎についてお聞きしました。

「備前焼は土に特徴があり、うわぐすり(釉薬)を施さなくても焼き上げることができます。言い換えると釉薬なしで焼きしまる陶器です。」

と藤田さん。なにやら難しい作品名「備前線象嵌(そうぞうがん)壺」の「線象嵌」については、

「線象嵌の『線』とは読んで字のごとく、線です。線を掘り、中に違う材質の物をはめ込む技法です。今回の作品は轆轤(ろくろ)びきした生地に線状になるように溝を掘り、そこに違う土を埋め込んでから削って作り上げます。」

「備前焼と食をコラボレーションのイベントと言われて、はじめは驚き、正直どうしようか迷いました。しかし、食器は木村さんがメインで担当していただけるとのことでしたので、自分は空間を楽しんでもらえるように、花卉や飾り皿などを準備させてもらいました。普段は作品を作ったら終わりで、一方通行なコミュニケーションになってしまいますが、今回は自分の作品が飾られている空間、作品が実用的に使われている中に立ち会うことができ、お客様の反応も直に感じることができてとてもうれしく思っています」

と藤田さん。お客様だけでなく、作家の方やシェフたちにとっても特別な体験の日になったようです。

【デザート】
最後は山の幸といいましょうか、蒜山のジャージー牛乳を使ったデザートです。

メニュー名: 「蒜山ジャージー牛乳・安芸クイーン」
調理担当: 小野淳一/レストラン レオーニ(岡山県)
赤井顕治/AKAI(広島県)

蒜山のジャージー牛乳をクリーミーに仕立てています。新見市哲多町の domaine tetta の手作り干しぶどう「安芸クイーン」をコンフィチュールにして、味のアクセントを加えました。

ジャージー牛乳も安芸クイーンも素材の名前。メニューシートに書いてある説明ではどのようなデザートなのかが分からなかったため、作者の赤井シェフと小野シェフに聞いてみました。

「今回のデザートは小野さんとの共作ということだったのですが、隣の県に住んでいるため、なかなかふたりで合わせて作ることが難しかったんです。実はやっとこの形にできたのは、昨日の深夜でした!」

と赤井さん。続けて、

「ベースとなるジャージー牛乳ですが、軽いムースではなく、あえてもったりした重たい濃厚なクリームにして、その上に様々なアクセントを加えています。茶色いものは岡山の自家栽培・自家製粉の小麦粉をいただいたので、それで作ったクランブルです。白くて軽い液体には、ラベンダーの香りを牛乳に移して香り付けしています。蒜山の高原にはラベンダー畑が広がっていると聞いたので、その大地をイメージしました。」

と赤井シェフが説明すると、「うん、うん」とうなづくお客様がたくさんいらっしゃいました。きっと皆さんの脳裏を香り豊かなラベンダー畑の情景がよぎったのでしょうね。

そして小野シェフは、

「赤井さんが作ったプリンの底に、ドメーヌテッタが作る安芸クーンの干しブドウをコンフィチュールにして敷いています。赤井さんからラベンダーの香りをつけよう提案があったので、それに合わせてライチのピューレを安芸クイーンのコンフィチュールにまぜてみました。口当たりの軽いメレンゲも添えています。また、薄いパリパリしたものは、岡山の方でしたらご存知の方も多いと思いますが、蒜山土産の定番『ジャージーのバター飴』を一度砕いて、薄く焼き直したものです。懐かしい味が楽しめると思います」

デザート一つにも、シェフ二人のさまざまなアイデアや技術が盛り込まれていました。

【お茶・お茶菓子】
お食事の締めにお茶とお茶菓子を提供。ここはコーヒーではなく、あえてお茶でご用意しました。県内で生産されている「紅ふうき」の和製紅茶と、同じく「紅ふうき」を使った焼き菓子で、お食事の余韻を楽しみます。

メニュー名: 「紅ふうき」
調理担当: 糸井章太/Maison de Taka Ashiya(兵庫県)
備前焼作家: 木村肇

備前市・引両紋の「紅ふうき」という、日本の古い紅茶品種を備前焼作家 木村さんの茶器で煎れて。
お茶菓子は、紅ふうきを使ったフィナンシェとカヌレ。

「『紅ふうき』は日本の紅茶品種です。本日は宝瓶(ほうひん)という急須で煎れます。宝瓶とは急須の取っ手がないもので、関東の方ではあまりみられないものです。形状がまるいので茶葉が中で踊るようにジャンプします。香りも出ますし、備前焼は保温性がいいのでお茶を入れるのにはとても良いと思います。」

と茶器の説明をしてくれたのは、備前焼作家の木村さん。取っ手がない急須はあまり見慣れませんが、温かみのある備前焼の「宝瓶」で煎れた紅茶は、丸みのある柔らかなお味でした。

そして糸井さんからお茶菓子の説明です。

「フィナンシェとカヌレですが、どちらも紅ふうきを使っています。フィナンシェはアーモンドを使い、カヌレは季節先取りで桜餅をイメージした味となっております。」

最後まで、地元の食材を尊重し、季節を感じるお料理でした。

歴史的な価値の高い文化施設で開催し、その地に長年根付いてきた「芸術や文化」と「食」を組み合わせることで、新たな文化的価値を生み出すことを目的とした「岡山 CLUB RED RESTAURANT」。
お客様からも様々なご感想をいただきました。

「備前焼を食器として考えたことがなかったので目新しかった」

「後楽園とフランス料理のコラボレーション、そして備前焼に盛り付けるのが新しく感じた。地産地消が食材だけでなく文化が加わったことが嬉しい」

「若手の方々のイベントということで勢いを感じた」

「郷土の文化と料理のコラボという視点がおもしろい」

「料理人、作家さんのお話が直接聞けたことがよかった」

などなど、芸術作品と共にお食事することで、食事の空間や時間が新たな価値を生み出したことを肌で感じていただけたようで、とても嬉しく思います。

このような取り組みが、ここ岡山の地で根付いていくことを切に願います。
CLUB RED としては、いろいろな地でこのような取り組みに関わっていきたいですね。

岡山 CLUB RED RESTAURANT を創り上げたみなさん

岡山 CLUB RED RESTAURANT を終えて・・・

今回の取り組みの主役となった3人の若手シェフと2人の若手備前焼作家に、やり終えてみた感想を聞きました。

《小野淳一》
今回のイベントを通じて一番良かった事は、県外から来て下さったシェフの方々と一緒に仕事ができたことです。岡山は僕が生まれ育った街です。僕にとって身近な物や食材に皆さんが興味を持ってくださり、自分では思いもつかないアプローチで料理を作る様を見て大変刺激になりました。食を通じて岡山の魅力をピーアールするこのイベントは、僕にとって岡山の食材や郷土料理を改めて見直す良い機会になりました。この様なイベントを一度だけで終わらせず、岡山に住む僕たちが中心になって沢山の人達に発信出来たら良いと思います。

《赤井顕治》
このような普段とは違う環境でのイベントを成功させるには沢山の人の力が必要で、一人一人の力が合わさることにより特別な食事の時間を届けることができることを再確認する機会となりました。隣の県であるにもかかわらずあまり知らなかった岡山の食材や人との出会いが今回のイベントでの1番の宝物となりました。料理人として日本の伝統文化や食文化を次世代に伝えていけるよう努力していきたいです。

《糸井章太》
今回この経験は大変貴重なものだったと思います。日本には岡山のように素晴らしい場所、食材、人が多く存在し、そしてそれらが残っています。今後も僕ら若い世代のクリエイターがそれらを感じ、そして新たなものにしていく。このような動きを日本中で行なっていくべきだと感じました。そして、その架け橋になれるように、今後もがんばります。

《木村肇》
日々、料理を作り続けているシェフの皆さんと準備段階から意見交換をし、イベントのストーリーや料理のコンセプト、それに合わせた備前焼の使い方や全体とのバランス。そういう単一で無い、様々な状況下での備前焼のあり方や個性をどう扱うか。そのような事をイベントで体験できた事、私自身これからの作陶における貴重な学びをさせてもらいました事をとても有難く思います。関わった皆様、有難うございました。

《藤田哲英》
美味しい料理を、素敵な器と心地良い空間で食する。どれを欠いても成立しない素晴らしいイベントに参加できたことに感謝しております。 今回、料理人が器に盛る姿を目の当たりにすることができ、私自身、食と器の在り方を改めて感じることができました。これまでの制作スタイルに加えて食の器作りにも力を注ぎたいと思うきっかけにもなりました。ありがとうございました。

岡山 CLUB RED RESTAURANT の若手料理人と若手備前焼作家

【告知】

 

京の文化を春の風情とともに楽しんでいただく特別な催しを開催します。舞台は東本願寺、美しい庭園で知られる渉成園。日本の食文化を象徴する老舗名店の料理人がコラボレーションし、旬の食材で腕をふるいます。茶人は一服の茶に季節の和菓子を添え、芸舞妓は春を彩る着物と簪で優雅な舞を披露します。食文化の新たな価値を体験してください。


【イベント概要】

■事業名: 地域の食と文化芸術のコラボレーションによる新たな価値を生み出す「日本食文化レガシー」創出事業
■イベント名: 春の京文化の世界へ
■開催日: 2019年3月12日(火)
■開催時間: 《第一部》 11:30~14:00 《第二部》 16:30~19:00
■会場: 渉成園(京都府京都市下京区下珠数屋町間之町東入東玉水町)
■対象: 一般・学生
■定員: 各50名
■主催: 文化庁、株式会社ぐるなび

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