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江戸の食の四天王を新解釈!!SAKURA FES NIHONBASHI

レポート 2021.04.23

江戸時代の人々も、待ちに待った春の楽しみとして花見を楽しんでいた。
今年で8回目となる「SAKURA FES NIHONBASHI」のスペシャルイベント「日本橋FOOD SESSION CLUB RED DAY」にて、江口直樹氏(懐石料理 紀仙)、野田達也氏(nôl)のお二人が、江戸の食の四天王と呼ばれる鮨、天ぷら、鰻、蕎麦を日本料理とフランス料理という2ジャンルの新しい解釈で作り上げ、ファシリテーターとして公益社団法人日本料理研究会三宅健介氏、江戸文化の講師として「割烹 日本橋 とよだ」5代目主人を務める橋本亨氏にご参加いただき、トークショーを行った。

 

日本橋の歴史

江戸時代、日本橋は、五街道の起点「陸路の要所」として、また同時に、江戸城に物資を納める「水路の要所」として機能していた。いわゆる、物流の拠点であったため、ここ日本橋には「魚河岸」が存在し、江戸の食生活を支えた。魚介の売買を起源に加工品、それらの食材を使った料理屋や屋台へと派生していく。
1935年に魚河岸は移転するが、ヒトモノコトの集積地として今日まで機能し、様々な食文化を生み出し、今なお生み出し続けている。
江戸は男女比率が8:2であったといわれている。そのため独身の男性が多く、今でいう「おひとりさま」需要も多く、必然的に外食需要が増加、ひとりで気軽に食べられるという形態が求められるようになった。鮨、天ぷら、鰻、蕎麦などは屋台で提供される中で大衆化し「江戸の食の四天王」と呼ばれるようになったと言われている。

現代の料理人が考える食の四天王の新解釈

「江戸の食の四天王」鮨、鰻、天ぷら、蕎麦を新進気鋭のシェフはどのように現代によみがえらせたか。また花見というテーマでのテイクアウト料理としてどのような仕立てになっているかみていく。

鮨(江口 直樹/懐石料理 紀仙)江戸時代のサイズ復元 桜すし」

昔の鮨は現代よりサイズが大きく、文献によればシャリの量は50gくらいあり、現代の鮨は15gほどの為、3倍ほどの大きさがあった。そのため、半分に包丁で切って提供されていた。これが、現代でも鮨は2貫ずつ提供される理由だという。今回江口氏は現代風にアレンジし、大きさは江戸時代のサイズを再現したが、食べやすいように鯛は3枚にし横に乗せ、包丁を使わずとも3口で食べられるように工夫した。

鰻(江口 直樹/懐石料理 紀仙)「手づかみ鰻サンド」

「鰻は様々な調理法があるが、やはり蒲焼が一番。先人の料理人が様々な料理法を紡いでくるなかで出来ている鰻の食べ方が蒲焼だと思う。」と江口氏。通常はうな重という形で食べる鰻の蒲焼を、現代の屋台(テイクアウト)料理として、考案したのが手づかみで食べられる鰻サンド。蒲焼は、「皮はパリッと、身はフワッと、骨は当たらない」理想の蒲焼に仕立て、ご飯には鰻のたれをまぶしている。鰻に不足しているビタミンC(海苔)と一緒に食べることにより、完全食に近づけた。

天ぷら(野田 達也/nôl)「桜えびとあおさのゼッポリーネ」

「ゼッポリーネは、海外では珍しく海藻が使われる郷土料理で、手軽に食されもするし、レストランでも提供されるような料理。鮨や蕎麦のように手軽な食べ物が昇華され庶民的なものから高級なものまで幅広く愛されている料理として共通点を感じたので選んだ。」と野田氏は語る。ピンク色の方は、駿河湾から水揚げされたばかりの桜えびが手に入ったので、花見にちなんで桜えびも使用した。とのこと。鮮やかなグリーンはあおさを混ぜており、とても春らしい一品となっていた。

蕎麦(野田 達也/nôl)「そば粉のタコス2種 100年タコス(もの凄い鯖とぬか漬け)、鴨南蛮そばタコス」

「本来トウモロコシ粉を使用するところそば粉を用いてタコスを作った。メキシコやアメリカ南部の文化と日本の文化を合わせ、新たなスタイルに変化させ次の時代に繋ぐ提案をイメージして創造した。100年タコス(もの凄い鯖とぬか漬け)は、茨城県の越田商店さんが作る干物・塩漬けにした鯖の髄液を100年間繋いできた調味液で仕上げた干物と福岡県の千束さんが100年間繋いでこられたぬか床で漬けたお野菜とを合わせた。日本の紡がれた伝統たちの饗宴。鴨南蛮そばタコスは、鴨胸肉を炭火焼きにし、出汁をひき味付けをした餡をくぐらせている。」と野田氏が説明。一口で食べられるテイクアウト料理となっていた。

お土産

会場に集まったお客様には、調理実演された「手づかみ鰻サンド」と「そば粉のタコス2種 100年タコス(もの凄い鯖とぬか漬け)、鴨南蛮そばタコス」がお土産として渡された。今年は桜の下で宴会ができないなか、日本橋の歴史と料理を学び、おうちで花見気分を味わってもらうことができたイベントであった。

本イベントに参加して江口氏、野田氏両氏は下記のように感想を述べた。

江口氏:今回、江戸の食文化や日本橋の文化を深く学ぶ機会をいただき、先人が繋いできた食の伝統と豊かさに改めて勉強になりました。今回、ジャンルの違う野田さんとご一緒する事で、食材の探求心や組み合わせ方を学ぶ事ができ、貴重な経験が出来ました。

野田氏:今回のイベントに参加させていただき江戸の食についても勉強になりました。これをきっかけに現在活動を主にしている日本橋周辺の食文化についても知見を広げることが出来ました。理解が深まると価値が全く違って感じるのでとても貴重な機会を頂いたと感じております。

この日の模様は日本橋の新しいチャレンジやコラボレーションを伝えるメディアCollaboration Magazine Bridgineで配信される。動画はこちら。
レシピも見れる記事はこちら。

撮影:岡村大輔

 

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