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【レポート】2018年審査員長の脇屋 友詞氏とファイナリストの3名が全日本・食サミットでトークセッション

レポート 2019.05.07

2018年度ファイナリストのうち、東京以外の地域でその力を発揮する3名が、2018年度審査員長の脇屋 友詞氏と全日本・食サミットのトークセッションで地元の自然に向き合いながらその魅力を伝えました。地域を活性化するためにこれから何をすべきか、食の力・料理人の力で何が変えられるのか、熱い想いを込めて討議しました。

◆登壇者:
【ファシリテーター】
・脇屋 友詞(Wakiya一笑美茶樓)2018 審査員長

【パネリスト】
・糸井 章太(Maison de Taka Ashiya/兵庫)2018 グランプリ
・本岡 将(レストラン Bio-s/静岡)2018 準グランプリ
・川嶋 亨(日本の宿のと楽 宵待/石川)2018 ゴールドエッグ
※イベント当日の所属店舗

◆日程:2019年2月24日(日)10:00~17:00

◆会場:大阪ガスショールーム ハグミュージアム

◆参加費:1プログラムにつき会員1,500円/一般2,000円

◆テーマ:「温度」

◆内容:
全体のテーマ「温度」を受け、本講演のテーマは「人間の熱さ」。
地域を活性化するためにこれから何をすべきか、食の力・料理人の力で何が変えられるのか、各々が熱い想いを込めて討議しました。

全体の流れとしては、地域でどのような活動をしているかという質問から始まり、厳しい料理人の修行についての見解や料理人として何を守るべきか質問。そこで最後に改めて地域のために何ができるかを話す流れとなりました。

「実際にどのような地域活性化に取り組んでいるか?」という脇屋氏の質問に対してCLUB REDの3名がそれぞれ行っている取り組みを紹介。糸井氏は「全国の食材を使うのではなく、地元の食材を使用する。産地に足を運ぶことで食材の『生り方』を確認でき、料理をする際にイメージしやすくなる。」とコメント。自店舗で育てた食材を使用する『六次産業』に取り組む本岡氏は「過疎化の進んでいる地域なので近隣住人の助け合いが活発。お互いに食材を分けあっている。地域の交流により、人と人とのつながりを感じる。来店の半分は東京からのお客様で、ヤギが放し飼いになっているような『何もない』非日常を求めてくる。」と地域ならではの魅力を伝えました。一方、能登の魅力発信を手がける川嶋氏は生産者とのコミュニケーションについて言及。「最初は相手にされなくても、何度も通ううちに生産物の魅力や特徴を教えてもらえた。」と修行時代から地域活性に取り組む料理人として自らの経験談を話しました。

その後、修行時代に厳しくされた川嶋氏のエピソードを受け、話は「今でも厳しい修行が当たり前の料理界だが、働き方についてどう思うか?」という内容に発展。「16時間労働を20年間続ければ他の人より10年間長く働いたことになる。修行時代は辛かったが、今思えば良かった。」と振り返る川嶋氏に対して、本岡氏は「効率を考えることも一つの成長の形。自分は料理が好きなので、趣味みたいに料理している。」とコメント。糸井氏は「本人の意思を尊重しないといけない。好きなら頑張れば良い。」と、CLUB REDの3名がそれぞれの見解を語りました。

その話を受け、脇屋氏からは改めて「今後どのように地域活性に取り組むか、料理人としてどう振る舞うか」と質問。川嶋氏は「地域の経済を循環させるために、能登を働き甲斐のある環境にしたい。自分が魅力を発信していくことに意味がある。」と意気込みを語りました。本岡氏は「『良い農家がある』『良い環境に恵まれている』という田舎特有の点の強さを、自分が線にして繋いでいく。東京と地域を繋ぐことも大切で、繋ぐ役目を果たしたい。」と自身のやるべきことを明確に発言。「諸外国に比べて低い料理人の地位を上げていきたい。」と別の視点で語った糸井氏は、料理界全体を変える想いを伝えました。

話の中で脇屋氏からは「話がわかりにくい」「質問にはすぐ答えなければならない」といった厳しい指摘もあり、会場はRED U-35の審査のような雰囲気に。緊張感がありつつも笑いに包まれる場面もあり、終始盛り上がりを見せました。講演後には全日本調理師養成施設協会から取材があるなど、本講演が注目を集めている様子も伺えました。

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