私と祖母の思い出を料理にした一品です。京料理を学ぶ私と、京都で茶道を学びそれを次世代に継承していた祖母の合作です。地域の味の違いに興味を持つきっかけとなった味噌。そのルーツのひとつである金山寺味噌を使用しました。米、麦大豆、茄子、瓜等の野菜で作られている金山寺味噌は、夏野菜をお供えする祇園祭りと繋がりがあると考えましま。メインの食材は鱧です。夏の鱧は脂が少ない為、表面だけに味噌を浸けることによって旨味を加えました。骨切りした後、皮を引き、焼き茄子と大葉、加熱した金山寺味噌と一緒に鱧で巻き、オーブンで焼きます。夏の茶事で使われる平茶碗を使用し、夏らしさも表現しました。金山寺味噌のたまりは、醤油のルーツとも言われており、今回は醤油の代わりとして使用しています。京都の玉露と抹茶を一番出志と合わせ旨味を引き出し、木の芽を叩いて淹れたての抹茶を表現しました