酒井 研野
KENYA SAKAI
料理スタイル:現代の日本を映し出す料理
誕生:1990年
出身:青森県
専門:日本料理
所属:日本料理 研野
リンク:店舗独自ページ
所在地:京都府
ジャンル:日本料理
役職:オーナーシェフ
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酒井 研野
KENYA SAKAI
所属:日本料理 研野
リンク:店舗独自ページ
所在地:京都府
ジャンル:日本料理
役職:オーナーシェフ
年齢(開催年末時点):32歳
2022 RED EGG
レーザー式3Dフードプリンタ「LASER COOK AISO-1S」を使用して、世界中どこでも再現可能な「ウニ寿司」を作ってみた。棘のたくさんついたアイコニックな形を模して、殻ごと食べられる寿司として表現。前提として「LASER COOK」での成形にはタンパク質と澱粉が必要である。生魚の切れ端を集めて昆布出汁、米粉、卵黄をミキサーにかけ、黄色いウニの身に見立てた。殻の部分は、魚、米粉に加えて海苔や醤油がベースとなっている。殻は成形後オーブンに入れてカリッとした食感に。シャリには寿司酢で味を整えたキヌアを使用(キヌアは世界中どこでも手に入り、現状の機械で作れる物体の大きさにもマッチする)。全体を口に含むと、濃厚な海の味。今回は、紙粘土で自作したウニ型が元となっているが、デザイナーさんがデザインしたり、機械自体がより大きなものを作れるようになると、さらに進化した「3D寿司」が楽しめるだろう。
酒井 研野
KENYA SAKAI
所属:日本料理 研野
所在地:京都府
ジャンル:日本料理
役職:オーナーシェフ
年齢(開催年末時点):31歳
2021 SILVER EGG
アメリカンドックというとアメリカの食べ物に違いないと僕らは思うが、アメリカにこんな名前の食べ物は、無論ありません。日本以外の国では「コーンドック」と呼び、小麦粉ではなく、トウモロコシ粉を生地に使っているので、食感や味わいも異なります。コンビニや縁日に味わい深く馴染んでいるこちらを、日本料理として捉え、コース料理の一品として提供してみたらどうだろうと考案。 山椒の香りをつけたウズラの肉団子を串刺しにし、生地には白味噌を練りこんで甘みを与えました。トマトソースにはゴマを混ぜ、サクッとした食感の先に和の味わい、香りが広がる一品が出来上がりました。日本料理を考えることは、日本のアイデンティティを考えること。 “純粋性” を突き詰めるより、異国や異文化から得られた多様なつながりを、料理に落とし込む事で日本のイメージをアップデートし、豊かなものにしていきたい。それが未来に込めた僕の想いです。
酒井 研野
KENYA SAKAI
所属:LURRA˚
所在地:京都府
ジャンル:イノベーティブ
役職:料理人
応募時の年齢:29歳
2019 BRONZE EGG
日本ではすでに縄文時代から、出汁をとっていたという。縄文時代の貝塚から、土器でシジミを煮出していた跡が発見されたというのだ。小指の爪ほどの大きさの、シジミ。身は食べられないけれど、捨てるのは「もったいない」。だったら湯がいてその汁を飲んでみようと考えた縄文人に想いを馳せる。2000年以上の時を経て、今や出汁は高級素材。世界屈指の大都市・NYで、オイリーなものばかり食べがちなニューヨーカーに、我が祖先が生み出した世界に誇る宝「出汁」の滋味深い味わいを、そのストーリーとともに味わっていただこうと考えた。食材は全て、NYのスーパーで買える物。ホンビノス貝、モリーユ茸、ドライトマトで出汁をとった。その出汁に調味料を加え、貝の旨味を中心としたお酢のジュレをつくり、自生の蓬のペーストを混ぜた。ひとくち含めば、口いっぱいにNYの出汁の旨味、今が旬のNYの山菜の爽やかな苦味と、春のよもぎの香りが広がる。
発酵の料理:「雨あがり、夏の気配」
発酵大国日本の先人の知恵の賜物、糠漬け、麹漬け。昔から家庭的、郷土的であるそれらを現代のガストロノミックな料理に。生の鮑を2週間糠漬けし旨味、風味、塩味を移しその後戻した米麹に1日漬け更に旨味、風味を高め麹の酵素でタンパク質を分解し鮑を柔らかくしました。またトマトの天然酵母で発酵トマトクリアウォーターを作り、夏の鮑料理の定番「水貝」を発酵を用いてオマージュレ、初夏の日本の坪庭の美を表現しました。発酵についてのあなたの考え
発酵で思い浮かぶものは祖母の手作りの漬物。北国青森では漬物文化が大変発展しており、多くの家庭で作られている。その文化は世代から世代へと引き継がれ、各家庭の味となっている。発酵は強い魅力のある風味を作り出し、それ故人々は、その風味さらには作り手の愛情といった記憶を鮮明に思い出す事ができる。その記憶は家族、地域さらには民族レベルまでを思い出させる。この発酵という文化を永続的に伝えていかなくてはいけない。
日本米の料理:「日本米の多様性、鯖による飯寿司の再構築」
世界の中では米は単なる野菜の一種であるという認識の国もある。しかし今から約三千年も前から米と関わってきた我々日本人はただ米を食すだけでなく酒、醤油、酢などの調味料を作り出し、米糖で様々な物を漬けたりと米を余すところなく活用してきた。私は東北、北陸地方でよく作られている飯寿司を米酢、鯖の糖漬け、米麹そしてお粥を用いて酢の物風に再構築し、米の多様性を世界の人々に訴えたいと思い作りました。10年後、自分はどのような料理人になっていると思いますか?
世界に通用する料理人になる。これが私の掲げる10年後の目標である。私の今働いている店には年中世界中の様々な国から沢山の料理人が研修に来ている。彼らとは言葉が通じなくても様々な事を教え合い、理解し合えている。海外からわざわざ日本料理を学びに来るのであるから彼らの志は高い。そして日本料理の魅力、技術力の高さ、日本の農産物、海産物、工芸品の素晴らしさ、又日本文化の高さを知り、自国へと帰っていく。そんな彼らから沢山の刺激を受け、また改めて日本の素晴らしさ気づかされる。10年後は、世界の料理人、お客さんを相手にし日本人の和の精神、互譲互助の精神を大切にし、料理で人を幸せにできるようになりたい。そのためには日々勉強、努力を怠らず、感謝の気持ちや謙虚さを忘れず、情熱をもって料理をしていきたい。そして、私を応援、支えてくれている家族や様々な人々に対して恩返しができるような10年後にしたい。